あなたが知るべきことは3つだけです。
“歯磨きをする意味”
“磨くべき場所”
“歯の磨き方”
では一つずつ見ていきましょう。

先ずは歯磨きをする意味。
ほとんどの方が歯磨きを“食べカスを取るためにやるもの”と思っています。
答えから言ってしまえば、「全く違います。」
歯磨きの目的は食べカス取りではありません。お口の中にいる細菌の塊、プラークを取り除くことです。
お口の中のトラブルのほとんどはこのプラークが原因で起こってきます。そしてプラークは白っぽい色をしているのでほとんどの方が気づきません。 どこに付いているか知りません。つまりこの病気の原因である細菌の塊がどこに付いていて、どうすれば自分で取り除けるようになるのかを知らなくては一生歯医者の治療を受け続けることになるのです
歯磨きの意味はプラークを取り除くこと。
つまり、プラークの量をコントロールすることに
本当の意味があります。逆に言えば、プラークが取れていなければ
「歯磨きをやっている意味がない」ということです。

次に磨くべき場所ですね。
先の話を踏まえるならば、磨くべき場所はプラークが付いている場所です。一度は聞いたことがあると思います。
プラークが付きやすい場所。
それは、「歯と歯茎の境目」
ここだけです。
ただし、注意点があります。歯茎ではなく、歯を磨かなくてはいけないということ。プラークが付くのは歯や被せ物、インプラントといった固いものだけです。 つまり、歯茎には付かないのです。
ですから歯磨きで狙うべき場所は歯と歯茎の境目の”歯”ということになります。
ちなみに歯の平らな部分や噛む面にはそれほど多くのプラークは付いてきません。なぜなら唇や頬っぺたの粘膜、向かい合う歯や食べ物が当たって擦れるからです。
プラークは細菌の塊。どうせならはがされにくい所にくっ付いていたいのです。だからこそ、何も当たらない歯と歯茎の境目に集まるのですね。

次に歯の磨き方です。
これもポイントは3つだけ。
1、歯ブラシを動かす幅
2、歯ブラシを当てる角度
3、歯ブラシを当てる圧力
です。
これをどこまで高いレベルで出来るかがあなたの歯磨きの”質”を左右します。ここに関して少し伝わりづらいと思いますので、診療時に直接お伝えしたいと思います。
ブラッシングに関しては本当にこれだけです。すごく簡単なことのように思えますが、実際にやるのはとても難しいのが“本当の歯磨き”なのです。
ただ、いずれにしても元々あなたがしている歯磨きの質を変えるだけに過ぎません。全くのゼロから新しいことを始める必要はないわけです。
“いつもやっていること”にプロの視点、ノウハウを取り込むだけであなたは歯医者から自由になる1歩を踏み出すことが出来るのです。